文化財の紹介(無形文化財)
更新日:2021年04月27日
能登上布(県指定)
能登上布は、ひとつひとつ丹念に柄を合わせて作りあげる上質な麻織物である。上布のよさは、麻の糸質もさることながら、その絣(かすり)にある。細く美しい十字が組み合って素朴な模様を織りなし、上布の持つ涼感を一層引きたててくれる。
絣づけは、糸の先染めが大きな特徴であり、その工程として板締・櫛押し・丸型捺染などの技法があるが、いずれも長い経験と熟練した技術が必要である。 特に板締は、板の面に筋を彫り凹凸状にして糸を挟んで染め、絣糸を作るもので、この木型を作るのに1ヶ月から2ヶ月以上もかかる。
また、織りの準備や織る時の柄併せなど全ての工程が繊細で手先の器用さと根気のいる仕事で正確さが要求される。
しなやかさと、さらりとした感触をもち、製品の図柄には古さを感じさせない斬新な趣がある。
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